できることからコツコツと

世界を複雑にしているのはあなた自身である。 by アルフレッド・アドラー

いまさらだけど、就職氷河期世代の支援

政府から、非正規社員として働く30代半ば~40代半ばの方を対象に、就職支援を強化するという発表がありましたよね。

バブル崩壊後の「就職氷河期」に社会人となって非正規社員として働く30代半ば~40代半ばの人を対象に、就職支援を強化するよう関係閣僚に指示した。・・・景気回復などで主婦や高齢者の就労が進む一方、氷河期世代の所得が思うように向上せず、正社員化や必要な能力開発が課題となっている。(引用:yahooニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190410-00000147-kyodonews-bus_all

 

僕も、この世代の「ど真ん中」の世代。
思い起こすと、自分が大学卒業する時の就職活動は、本当に厳しかった。
前年の先輩世代も採用状況は低くて就職氷河期と言われてたけど、自分たちの世代はもっと悪くて、”超”就職氷河期 なんてマスコミに言われてた。

 

今でも、内定率統計を見ると、自分が学卒だった年が、最も底にある。
僕の場合も就職活動をしたけど、やはり思うように内定がもらえず、半ば、退却するかの如く、大学院での2年の生活(=新卒時期の先延ばし)を選んだ。
結果的には、大学院での研究は楽しかったし、2年後も相変わらずの”超”就職氷河期だったけど、学卒の時よりは、意に沿った就職をすることができた。

 

少し話は逸れるけど、超売り手市場の今は、大学院への進学率が減少傾向にあるのだとか・・・と、自分の話はこれぐらいにして。

 

ここで書きたかったことは、そんなことじゃない。
「今さら」の支援なのか・・・ということ。
少なくとも、10年気付くのが遅い!とおもったよ。

 

色んな人生があるのは十分承知の上、誤解を恐れずに言えば、アラフォーという年齢は、結婚、子供、家の購入が終わって、ある程度は先が見通せてきて、仕事もバリバリやれるけど、自分の会社での将来も見えてきた頃、というのが一般的なんじゃないか、と思う。

 

政府がどういった方策で支援するのかはこれからだろうけど、この見過ごされてきた10~15年は、人生においてあまりにも貴重な時期だったよ。

 

僕は正社員として設計をやっていた時、同じ職場の40歳前後で技術知識があって仕事もできる非正規の設計事務所の方々をたくさん見てきた。
「今は景気が良いから、正社員の転職したらどうですか?」って言ったことがあったけど、「この歳で、働き方を変えるのは自信がない」と言っていた。

 

アドラーが言うように、「3日で人は変われる」のかと言えば、それは難しい。
非正規で頑張ってきて、40前後でいきなり正社員になれ、なんて言われても、それはなんか違う・・・という方々が多いんじゃないかな。

 

就職する年の景気が良いか悪いか、なんて、運でしかない。
もちろん、個人の努力でカバーできることもある。
だけど、全員が努力したら、全員が良い思いをすることはできない。
就職する年の景気って、人生を左右する「運」だよ。

 

と、なんだかネガティブなことを考えたけど・・・
今さらでも、まだ支援しようとするだけよかったと思う。